HISTORY

1980年-
カードシステム事業の拡大

西武流通グループに加わった緑屋が、1980年西武クレジットに社名変更。
当社には緑屋計算センターが合流し、グループでクレジットカードビジネスを推進しました。
83年セゾンカード発行以降、当社はクレディセゾンのカードサービス高度化や、
インターナショナルカードなどとの提携に伴う情報システム開発を支え、ともに成長してきました。

緑屋の主要店舗(クレディセゾン提供)

合流時の緑屋情報センター
(世田谷営業所内)社内風景

01 西武クレジットの設立と緑屋計算センターの合併

月賦百貨店の(株)緑屋が西武百貨店と資本提携、1980年西武クレジットと名称を改め、西武情報センター、西武クレジット、西武百貨店で新しいカードシステム開発を進めた。1981年緑屋子会社の緑屋計算センターは西武情報センターと合併し、新たなメンバー41名が合流した。

02 セゾンカードスタート

1982年に西武カードがスタート、1983年に統一カードとしてセゾンカードと改称、既存のグループ各社のカード会員の集約化を進めた。
セゾンカードは、全国的なセゾンカウンター網を構築し、カード申し込みの体制を整備するとともに、キャッシング用無人キャッシュディスペンサーを設置。1984年からグループ以外の加盟店の獲得にも乗り出した。

当時のキャッシュディスペンサー

オートコールセンターの様子(1986年)

03 多目的総合情報管理システム「SCREEN」

1985年に多目的総合情報管理システムSCREEN(Saison Credit Electronic Evaluation Network)が稼働。これは、ショップでの即与信・即カード発行、百貨店・西友・キャッシュレス決済のネットワークとの接続、顧客請求・銀行請求・入金・回収・加盟店精算等を統合的に管理するもので、西武流通グループの共有マシンから切り出した仕組みであり、それを当社が遂行した。

04 セゾンカードがVISA・MasterCardと提携

その後、セゾンカードは1986年海外免税店(DFS)と加盟店契約、1987年にポイントプログラム構築、そして1988年VISA・Mastercardと提携しインターナショナルカードの発行を開始した。世界じゅうの加盟店と膨大な数のATM利用が可能になり、会員数は大きく伸びた。このインターナショナルカードに関わるシステム構築にも当社は大きく貢献した。

当時の提携インターナショナルカード
(クレディセゾン提供)

当社が提供していたシステム関係図(2003年)

05 西武クレジットは
クレディセゾンへ

1989年西武クレジットは、(株)クレディセゾンへと社名を変更した。
そして、カードのサービスを更に強化していく。1990年にはサインレス取引開始、1993年ビヘイビアスコアリングシステム稼働。1995年にはJCB、1997年にはAMERICAN EXPRESSと提携。2000年会員サイト「Netアンサー」サービス開始。2002年無期限のポイントプログラム「SAISON Dream(現 永久不滅ポイント)」もスタートさせた。

06 セゾングループの解体

しかし、セゾングループはバブル崩壊後大きな危機を迎え、1990年代にわたっての多額損失を処理し、結果としてグループは解体していった。
1998年ファミリーマート売却。2001年パルコ、森トラスト傘下入り。2002年西友、ウォルマートと業務提携、そして2003年西武百貨店私的整理、西武百貨店・そごう統合とすすむ。当社やクレディセゾンの立ち位置も大きく変化することとなった。

セゾングループ主要企業
(1987年/当社会社案内より)

FEP共同化のイメージ図

07 共同FEP構築

クレディセゾン、オリエントコーポレーション(オリコ)、ユーシーカード、イオンクレジットサービスの4社で共同化が検討され、その議論の中で、共同FEP(フロントエンドプロセッサ)という仕組みが構想され、2002年に開発された。当社は、オーソリシステムのFEPインタフェース、電文ハンドリング、オーソリシステムへの連携などホスト側の代行処理関連を作り込んだ。
このような取り組みから、クレディセゾンとUCカードの業務統合につながっていくこととなる。

08 クレディセゾンとみずほフィナンシャルグループとの間で
資本・業務提携

2004年、クレディセゾンはみずほフィナンシャルグループとの間で資本・業務提携することとなった(当時)。2006年みずほ銀行傘下のクレジットカード会社であるユーシーカードを吸収合併。2007年に、カードや融資審査などの業務は、新しく立ち上げたキュービタスへ事業分割し、業務委託が行われた。

ユビキタス東京 外観(クレディセゾン提供)

09 「Ubiquitous(ユビキタス)」設立

2005年、クレディセゾンは、カード業務のワンストップオペレーションをすすめるために、新しくクレジットセンター「ユビキタス」を立ち上げ、その際全面的にシステムも見直された。
ユビキタスでは、これまでホストコンピュータで行っていた業務をダウンサイジング、オープン系の技術が導入され、当社以外のベンダーが切り出されたサブシステム毎にシステム構築を行った。当社は、新しいシステムとの接続をメインフレーム・ホスト側で受ける部分を担当した。周辺システムやWeb系に他社が参入することとなり、マルチベンダー化が進んだ。

10 共同オーソリ(信用承認)システム開発

クレディセゾンとみずほとの包括提携により、共同化をより進めるという流れが生まれ、クレディセゾン、オリコ、ユーシーカードの3社共同で、オーソリシステムを構築することとなる。このシステム「AURORA」は2008年に稼働。このプロジェクトに当社もスタート時から参画、これまでクレディセゾンの基幹システム上で稼働したシステムが共同オーソリに移管された。

11 共同基幹システム構築

クレディセゾン、オリコ、ユーシーカードは、3社共同利用となる「共同基幹システム」を新しく構築していくこととなった。3社の調整により、アプリケーション開発はメインとなる大手SIerのもとに各社の関連情報システム会社が入り、開発・運用を行っていく体制が取られた。
プロジェクトは2006年にスタート。しかし、巨大なプロジェクトであるうえに、様々な会社と連携した開発体制、全体のプロジェクトマネジメントや技術力、業務知識の問題などあり、開発工程は困難を極めた。

12 深川センター稼働

カードシステム事業に留まらず、お客様からはデータセンターへの需要と、高度な安全対策基準への対応要望が増加していた。
そのため、当社は20年以上利用していた池袋のISPビルからの移転を2009年に決断し、深川への移転を開始した。当社が運用中のホスト機によるクレディセゾンの基幹システムも深川センターへ移設された。この移設は共同基幹システムプロジェクト遅延の影響もあり、2013年1月元旦のワンチャンスで実施された。ISPビルでコピーしたディスクをトラックで運び新センターに設置するというような泥臭い方法を積み重ね、この移設は計画通りに無事完了した。

深川センター 外観

13 共同基幹システムプロジェクト完遂

度重なる苦難を乗り越え、共同基幹システムは2017年第一次カットオーバー。翌2018年に第二次カットオーバーを無事はたし、プロジェクトは終了した。
これまでのシステムは、西武百貨店の仕組みから始まったものにサービスや提携など次々都度拡張を繰り返しており、いずれ立ち行かなくなる恐れがあった。そこを一回クリアにできたことは、次世代のビジネスを進めていくために極めて重要なことであった。それは同時に、当社にとって、創業以来事業の中核であった「大型汎用機による基幹業務システム提供サービス」が役割を終え、次のステージが求められるということでもあった。

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